11月11日公開の映画『ブロック・パーティー』。豪華出演ミュージシャンによるパフォーマンスが話題の今作、R&B、ヒップホップ・ファンはもちろん、すべての人々に贈るパワーに満ち溢れた作品を検証・ご紹介!
米のコメディアン、デイブ・シャペルが、今の成功を地元の人々に還元したいという思いでフリーライヴを発案。2004年、NY・ブルックリンで一夜限りのシークレットライヴ『デイブ・シャペルズ ブロック・パーティー』が開催されました。ブラック・ミュージック界のトップアーティストらがシャペルの主旨に賛同し、歴史に残る伝説的な路上ライヴを決行。その様子を記録したドキュメンタリー映画が『ブロック・パーティー』です。
見どころはやはり、ヒップホップ・ファンなら卒倒であろう豪華ミュージシャンたちのパフォーマンス。
カニエ・ウェスト、
タリブ・クウェリ、
コモンによる「ゲット・ヒム・ハイ」、カニエ&
ジョン・レジェンド&コモンが「ジーザス・ウォークス」を披露するなど、夢の競演が繰り広げられます。
ジル・スコットと
ザ・ルーツのセッション「ユー・ゴット・ミー」に途中から
エリカ・バドゥが参加してくるなど、出番ではない出演者たちもステージ後方に控え、全員が一心同体となってひとつのステージを作り上げていきました。さらに大きな話題を呼んだのが、1996年の
『ザ・スコア』発表以降、活動を中止していた
フージーズによる7年ぶりのパフォーマンス。ソロとしてゆるぎない地位を築いたR&Bの女王
ローリン・ヒルが、名曲「キリング・ミー・ソフトリー」を圧倒的な歌声で聴かせてくれるシーンは、ファンならずとも鳥肌ものです。
デイブ・シャペルは米TV番組『ザ・シャペル・ショー』でアメリカや黒人を風刺した過激なジョークがアメリカ全土で大ウケし、ちょっとした社会現象に。番組の最後にはいつもR&B、ヒップホップ・アーティストによるショーが用意されていたので、『ブロック・パーティー』の人脈はここから生まれていると推測されます。今やNo.1コメディアンと騒がれている彼。今作でもキレのいいブラック・ジョークを余すところなく披露していますが、時折真剣なまなざしを見せるので、その真摯な姿勢に共感を覚えます。
監督は
『エターナル・サンシャイン』でアカデミー賞脚本賞ほか、多数の映画賞を受賞した
ミシェル・ゴンドリー。彼はMTV界の新鋭として、
ビョークや
ケミカル・ブラザーズ、
ホワイト・ストライプスなどのPVを驚きの映像手法とアイディアで手がけている匠。デイブ・シャペルとミシェル・ゴンドリーという2人の才能、そしてなにより出演アーティストの力で作り上げられた歴史に刻み込まれるであろう本作を、あなたも是非ご覧になってみてください!
『ブロック・パーティー』
公式HP:
http://blockparty.jp/home.html11月11日、アミューズCQNほか全国順次公開!
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