24年前の1998年2月7日に、第18回オリンピック冬季競技大会『1998年長野オリンピック』の開会式が行われました。そしてその“2月7日”は、公益社団法人・日本青年会議所北陸信越地区長野ブロック協議会により“長野の日”に制定されています。
ちょうど今は、第24回オリンピック冬季競技大会『2022年北京オリンピック』が開幕し、各競技種目にて熱戦が繰り広げられていますが、NHKと民放キー局のオリンピック放送も熱を帯び、連日、選手たちの躍動する姿とともにオリンピック放送のテーマ曲を耳にします。ということで、過去の冬季オリンピック放送におけるテーマ曲にはいったいどんな曲があったのか、調べてみました。
その前に、今回の『2022年北京オリンピック』のオリンピック放送におけるテーマ曲を確認。NHKは
miletの「Fly High」、日本テレビは
KAT-TUN「CRYSTAL MOMENT」、TBSは
Ado「マザーランド」、フジテレビは『2020年東京オリンピック』に続いて
関ジャニ∞「凜」。テレビ朝日はTEAM SHUZO「CANDO」(
松岡修造アスリート応援テーマ)、テレビ東京は
広瀬香美「君にセレナーデ」となっています。各局それぞれのテーマ曲の選定は興味深いですが、その中でも目を引くのは、TBSのAdo「マザーランド」でしょうか。2020年にリリースしたメジャー・デビュー曲「うっせぇわ」が社会現象にまでなった19歳の歌い手“Ado”。2021年は「阿修羅ちゃん」「会いたくて」「夜のピエロ」などを立て続けに発表し、『第63回 輝く!日本レコ―ド大賞』で“特別賞”を受賞するなど、その勢いはとどまるところを知りません。そんな活躍が評価され、今回オリンピック放送のテーマ曲を担当することとなりました。なお「マザーランド」は、2022年1月26日に発売された1stアルバム『
狂言』(写真)に収録されています。
さて、前回『2018年平昌オリンピック』のオリンピック放送のテーマ曲にはどんな曲があったのでしょうか。NHKはSEKAI NO OWARI「
サザンカ」で、日本テレビが嵐「白が舞う」、TBSがマライア・キャリー「HERO」、フジテレビがGReeeeN「
ハロー カゲロウ」、テレビ朝日は『2016年リオデジャネイロオリンピック』に続いて福山雅治の「1461日」、テレビ東京はNOKKO「翼」でした。ちなみに福山雅治は『2012年ロンドンオリンピック』のテレビ朝日オリンピック放送のテーマ曲(「
GAME」)も担当しており、タイトルの「1461日」は、『2012年ロンドンオリンピック』から『2016年リオデジャネイロオリンピック』までの日数を指しています。なお福山雅治の「GAME」は、後術する『2014年ソチオリンピック』のオリンピック放送のテーマ曲にもなっています。
その『2014年ソチオリンピック』のオリンピック放送のテーマ曲ですが、テレビ朝日以外では、NHKが
コブクロ「今、咲き誇る花たちよ」で、日本テレビはここでも嵐で「Road to Glory」、TBSが『2012年ロンドンオリンピック』に続いて
SMAPの「Moment」、フジテレビが
絢香の「number one」、そしてテレビ東京は
Every Little Thingの「START」となっています。
続いては『2010年バンクーバーオリンピック』のオリンピック放送のテーマ曲。NHKは
L’Arc〜en〜Cielの「
BLESS」で、日本テレビはここでも嵐で「揺らせ、今を」。TBSは
マイケル・ジャクソン「Heal The World」、フジテレビは
大塚愛「
LUCKY☆STAR」。テレビ朝日はSMAP「
スーパースター」、テレビ東京は
青山テルマ「Believe」でした。
次に、『2006年トリノオリンピック」のオリンピック放送のテーマ曲ですが、NHKは
平原綾香の「
誓い」で、日本テレビが
浜崎あゆみ「
Born To Be…」、TBSが
小田和正「
まっ白」、フジテレビが
倖田來未「
WIND」、テレビ朝日は『2010年バンクーバーオリンピック』に続いてSMAPで「
Triangle」、テレビ東京は
Crystal Kayの「
Together」です。
20年前の『2002年ソルトレークシティオリンピック」のオリンピック放送のテーマ曲は、NHKが
MISIA「
果てなく続くストーリー」、日本テレビが
w-inds.「
try your emotion」、TBSが
モーニング娘。の「
そうだ!We’re ALIVE」、フジテレビが
hitomi「
Understanding」、テレビ朝日が
前田亘輝「
Always」で、テレビ東京は、モーニング娘。や
鈴木あみ、
CHEMISTRYなど数多くのアーティストやタレントを輩出したオーディション番組『ASAYAN』の“超歌姫オーディション”にて約2万人の中から選出された16歳(当時)のシンガー、
勝又亜依子(現在はプロジェクト:
Heartbeatで活動)のデビュー・シングル「KEEP ON YOUR SIDE」です。なお、2022年内をもって音楽活動の休止を発表しているHeartbeat(ハービー)は、今年の1月23日に「KEEP ON YOUR SIDE (2022 ver.)」をリリースしています。
そして、2月7日が“長野の日”に制定された『1998年長野オリンピック』のオリンピック放送のテーマ曲ですが、NHKが
藤井フミヤと
藤井尚之による兄弟ユニット“
F-BLOOD”の「
SHOOTING STAR」で、日本テレビが
KinKi Kids、
TOKIO、
V6で結成されたユニット“
J-FRIENDS”の「
明日が聴こえる」、TBSが
TRF「
Unite!The Night!」、フジテレビが
少年隊「
湾岸スキーヤー」(
山下達郎の楽曲をカヴァー)、テレビ朝日が
GLAYの
TAKUROプロデュースによる
Romiの「
見つめていたい」、テレビ東京は
田原俊彦「愛は愛さ」となっています。
いかがだったでしょうか。こうやって振り返ってみると、福山雅治や
ジャニーズ事務所所属のグループの楽曲が多く目につきますが、福山雅治とテレビ朝日の関係は深く、『2008年北京オリンピック』では「HIGHER STAGE」が、『2000年シドニーオリンピック』では「
HEY!」がオリンピック放送のテーマ曲となっています。また、嵐の楽曲を多く採用している日本テレビは、前述した以外でも、『2016年リオデジャネイロオリンピック』で「
Power of the Paradise」を、『2012年ロンドンオリンピック』で「証」を、『2008年北京オリンピック』で「
風の向こうへ」を、『2004年アテネオリンピック』では「
Hero」をオリンピック放送のテーマ曲に選定していますが、日本テレビ以外でも、
米津玄師がプロデュースを手掛けた「
カイト」が、『2020年東京オリンピック』のNHKオリンピック放送のテーマ曲に選定されたのも記憶に新しいところです。
また、夏季大会も含めたNHKのオリンピック放送のテーマ曲で、印象的なものを挙げるとすれば、『2004年アテネオリンピック』の
ゆず「
栄光の架橋」や、『2012年ロンドンオリンピック』の
いきものがかり「
風が吹いている」、『2016年リオデジャネイロオリンピック』の
安室奈美恵「
Hero」などが、20世紀では、『1996年アトランタオリンピック』の
大黒摩季「
熱くなれ」、『1988年ソウルオリンピック』の
浜田麻里「
Heart and Soul」などが思いつくのではないでしょうか。時にスポーツの感動を彩り、オリンピックを盛り上げる側面を持つ、オリンピック放送のテーマ曲。各局のオリンピック放送で流れるテーマ曲のリズムに乗り、さらなる余韻に浸ることで、よりオリンピックを楽しむことができるかと思います。
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