リサーチ

思わずおなかがグゥとなる？ “パスタ”ソングあれこれ

2024/10/25掲載

スパゲッティーのことを歌っている楽曲が知りたいです。

　約30年前の1995年10月25日に、イタリアのローマで第1回「世界パスタ会議」（World Pasta Day）が開催されました。これを記念して、1998年にパスタの魅力を多くの人に伝えるため、10月25日を「世界パスタデー」に制定。毎年10月25日にはイタリアで“パスタのワールドカップ”とも呼ばれる世界的な料理競技会「パスタ・ワールド・チャンピオンシップ」が開催され、パスタ料理の腕と情熱を競うほか、ヨーロッパやイタリアパスタ製造業者連合会などが合同でパスタの販売促進キャンペーンも行なっています。

　パスタとはイタリア語で“麺”食品とほぼ同じ意味で、ラテン語の“pasta”（生地、練りもの）に由来。英語のペースト（paste）、フランス語のパテ（pate）やパティスリー（patisserie）などと同じ語源となります。おおまかにはマカロニ、ペンネ、スパゲッティ、ラザニアなどの麺食品の総称で、調理方法も比較的容易なことから、世界的に普及。日常の食卓にも欠かせない一品となっています。

　日本でも長く愛される“パスタ”は、やはり多くの楽曲のなかで歌われています。そんな“パスタ”をタイトルに冠した楽曲をいくつか紹介していきましょう。

　まずは、曲名に“パスタ”を掲げた曲から。テゴマスは、2010年にミニ・アルバム『テゴマスのあい』にて、そのままズバリ「パスタ」という楽曲を発表。そのほか、音楽クリエイター・ユニット“(K)NoW_NAME”のヴォーカルも務めるシンガー・ソングライターの立花綾香や、『BanG Dream!』『アイドルマスターミリオンライブ！』『五等分の花嫁』などに出演する人気声優アーティストの伊藤美来も「パスタ」を発表。伊藤は2021年12月にメジャー・デビュー5周年記念としてシングル「パスタ」をリリース。同曲は作詞だけでなく、伊藤が初めて作曲も行なった楽曲で、シングルのジャケットは通常盤（写真）、限定盤ともにしっかり“パスタ”が映っています。

　2000年にモーニング娘。から誕生した初のグループ内ユニットのタンポポが、石川梨華と加護亜依の加入後の最初シングルとして「乙女パスタに感動」を発表。シングル3位で、ゴールドディスクにも認定されました。

　森山直太朗は、村川絵梨がヒロインを務めたNHK連続テレビ小説『風のハルカ』主題歌となった2005年のシングル「風花」のカップリングにて「君とパスタの日々」を発表。「ありがとう」のヒットで知られるビッグアーティストによるユニット“井上陽水奥田民生”は、2007年の2ndアルバム『ダブルドライブ』にて「パスタ・セレナーデ」を発表。この2人だから醸し出せる渋みと哀愁が漂うナンバーとなっています。フジファブリックは2019年のアルバム『F』にて「恋するパスタ」を発表。同曲はシャープ「AQUOS R2」のCMソングにも起用されました。

　名前もまさに“パスタ”なのが、“ぺぺち”の愛称で人気のVTuber、アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ。職業はパスタ王国国王、誕生日は7月8日の“生パスタの日”、体臭はにんにくたっぷりという徹底ぶりで、2023年に「パスタの歌～ペペロンチーノ～」を配信リリースしています。

　徹底しているといえば、料理をテーマに楽曲を制作・歌唱している“くいしんぼうヒップホッパー”ことDJみそしるとMCごはん（連名みたいですが、これで1人のアーティストネーム）は「スパゲッティのうた」を発表。はらぺこめがねと共著した絵本『スパゲッティのうた』の文章にメロディをつけた楽曲で、さまざまなスパゲッティが登場します。

　“スパゲッティ”をタイトルに掲げた曲としては、DISH//「スパゲッティ」やBLANKEY JET CITY「SPAGHETTI HAIR」などもあります。

　スパゲッティにはたくさんの種類がありますが、日本人にとっての昔からの王道といえばナポリタンではないでしょうか。その“ナポリタン”を冠した楽曲のなかでも人気曲といえるのが、トリオ・ザ・シャキーンの「愛しのナポリタン」です。トリオ・ザ・シャキーンは、2007年放送のドラマ『喰いタン2』主題歌のために、東山紀之、森田剛、子役の須賀健太のドラマ出演者3名で結成された期間限定ユニット。ナポリタンへの愛と魅力をたっぷりと歌ったこの曲は、シングル3位のヒットとなりました。そのほか、ブルース・デュオのＴ字路sは「涙のナポリタン」を発表しています。

　そのほか、スガシカオ「ミートソース」、井上苑子「Meet Sauce」をはじめ、アイドル・グループのI MY ME MINEは「ミートソースパスタ」、川嶋あい、Lucky Kilimanjaroは「ペペロンチーノ」、感覚ピエロは「VONGOLE ～ナポリの潮風～」、台湾、香港、タイなど東・東南アジアでもライヴを展開するアイドル・グループのSAY-LAは「初恋カルボナーラ」、“2次元と3次元を行き来する”ボーイズ・グループ“学芸大青春”（がくげいだいじゅねす）のメンバーの内田将綺と南優輝によるユニット“Masaki & Yuki”は「あさりジェノベーゼパスタ」を発表するなど、曲名だけでもさまざまな種類のスパゲッティが登場しています。

　パスタは、ペンネやラザニア、マカロニなども含まれますが、有名曲というところでは、Perfumeの「マカロニ」が筆頭格でしょうか。“ママママカロニ”で始まるこの曲は、2008年にPerfume初の両A面シングル「Baby cruising Love / マカロニ」としてリリース。週間3位を記録し、同曲が収録されたアルバム『GAME』は1位となり、ダブル・プラチナに認定。日本レコード大賞優秀アルバム賞にも選出されました。

　歌詞の中に出てくる“パスタ”ソングは、さらに多くの楽曲があります。「世界パスタデー」にパスタソングを聴きながら、パスタに舌鼓を打つのも良いのではないでしょうか。

※ 記事は掲載日時点での情報をもとに書かれています。掲載後に生じた動向、および判明した事柄等は反映しておりません。ご了承ください。

最新リサーチ