9月12日の誕生花は「クレマチス」。花言葉は「精神の美」「旅人の喜び」「策略」。“ツル性植物の女王”とも呼ばれるクレマチスは、品種も花の色も多種多様で、生命力が強く初心者でも育てやすいため、ガーデニングに欠かせない植物として愛されています。
今回は、そんな強さと美しさを兼ね備えるクレマチスが登場する楽曲を紹介します。
■
椎名林檎 「茎」 本楽曲は、4つのヴァージョンが存在しています。2003年1月22日に発売された8枚目のシングル「
茎(STEM)〜大名遊ビ編〜 」は全編英語詞、このシングルの約1ヶ月後、2003年2月23日に発売された3作目のアルバム『
加爾基 精液 栗ノ花 』に収録されている「茎」は日本語詞、『加爾基 精液 栗ノ花』アナログ盤に収録されている「茎(ステム)」は英語詞でトラックは「茎」と共通ですがコーラスなし、そして2007年2月21日にリリースされた椎名林檎×
斎藤ネコ 名義のアルバム『
平成風俗 』収録の「茎」(2007年版)は斎藤ネコによるオーケストラ編曲となっています。単なるクレマチスの花の美しさだけでなく、茎やツルのイメージから「絡まり合い、離れられない関係性」「生命のしたたかさ」といった、椎名林檎ならではの妖艶で挑発的な表現が印象的な楽曲となっています。
VIDEO
■
畠山美由紀 「クレマチスよ」 畠山美由紀自身が作詞作曲を手掛けた「クレマチスよ」は、2005年11月23日リリースの5枚目シングル「
愛にメロディ 」のカップリングに収録。タイトルの通り、花そのものに語りかけるような視点で描かれており、柔らかくも深みのある歌声が、花言葉「精神の美」の意味を浮かび上がらせています。
■
HARCO 「地平線の向こう」 穏やかで希望に満ちた風景を描く本楽曲にもクレマチスが登場します。「旅立ちの日に合わせるように 咲いたクレマチス」という歌詞が、花言葉「旅人の喜び」を表し、新しい景色に向かって伸びていく花の姿が重なります。2007年12月5日リリースのアルバム『
KI・CO・E RU? 』に収録。
■
あみん 「メッセージ」 メンバーの
岡村孝子 が作詞作曲を手掛けたあみんの「メッセージ」は、再始動第2弾となるアルバム『
未来へのたすき 』に収録。遠く離れた大切な人とのメッセージのやり取りを描いており、「あの日 あなたと植えたクレマチスは 今年も可憐な花 咲かせている」といった歌詞で、過去の思い出を振り返りつつクレマチスの花とともに生きていることを綴っています。
■
サンタラ 「Invitation」 田村キョウコ(vo)、砂田和俊(g,vo)による男女ユニット“サンタラ”が歌う「Invitation」では、“青いクレマチス”が登場。青いクレマチスには「誠実」「知性」といった意味の花言葉があり、Invitation=招待状を送ったあの人が来る前にいろいろな準備をする中で、髪飾りとして青いクレマチスを使用する様子が描かれています。
VIDEO
■
VALSHE 「clematis」 デジタルロック・シンガー“VALSHE”が、2012年2月22日にリリースした1stアルバム『
PLAY THE JOKER 』に収録されている本楽曲は、自己嫌悪を抱えながらも未来に手を伸ばす姿を、未熟な自分としなやかに絡まりながら伸びていくクレマチスを重ね合わせて表現した一曲です。
■
ミコチ(下地紫野 ),コンジュ(悠木碧 )「Harvest Moon Night」 2018年1月期に放送されたTVアニメ『
ハクメイとミコチ 』のエンディング・テーマとして起用された「
Harvest Moon Night 」は、
クラムボン の
ミト が作詞作曲を務め、秋の夜に開かれる宴の様子が描かれており、金木犀やイチジクなど秋の良さを感じられる歌詞の中に“秋咲きのクレマチス”も出てきます。
■
石川ひとみ 「願いはひとつ」 2018年6月20日リリースのデビュー40周年記念アルバム『
わたしの毎日 』に収録されている本楽曲は、愛する人への真っ直ぐ想いを花に重ねており、切実な願いを優しい歌声で紡いだナンバーです。
■
佐藤優樹 「グリーン・フラワー」 元
モーニング娘。 の佐藤優樹のソロ・デビュー両A面シングル「
Ding Dong / ロマンティックなんてガラじゃない 」に収録された「グリーン・フラワー」は、秘密の象徴として「みんなが知らない クレマチス」というフレーズが登場し、特別な想いや記憶をそっと包み込む花として描かれています。
■
原田知世 「winter pupa」 2024年11月27日リリースのミニ・アルバム『
カリン 』より「winter pupa」は、
伊藤ゴロー の繊細なアレンジと原田知世の澄んだ声が重なり合い、本楽曲はでは冬の静けさの中で息づく命の象徴としてクレマチスが登場しています。
VIDEO
このようにソロ曲、ユニット曲、アニソンなど、それぞれの形でクレマチスが登場しています。夏から秋へと季節が移ろう今、クレマチスの花は鮮やかに咲き続けています。音楽とともに、花が紡ぐ物語を感じてみませんか。
(写真は2003年1月22日リリースの椎名林檎「茎(STEM)〜大名遊ビ編〜」)