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「つばきの日」に「椿」ソングを聴いてみる

CROWN POP   2023/02/08掲載
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椿の花にまつわる曲をいくつか教えてください。
 2月8日は、2(つ)8(ばき)の語呂合わせで「つばきの日」。日本有数の椿を誇り、ヤブツバキが自生している長崎・五島列島がある長崎県五島市が制定しました。椿は長崎県の花にもなっています。

 そこで、2月8日の「つばきの日」にちなんで、“椿”を冠する曲名をいくつか紹介したいと思います。

 まずは、“椿ソング”として著名といえるのが、都はるみが1964年に3枚目のシングルとしてリリースした「アンコ椿は恋の花」でしょうか。都がブレイクしたきっかけとなり、同曲で日本レコード大賞新人賞を獲得。五島列島同様に椿で有名な伊豆大島を舞台に、島の女性の悲恋を歌い、大ヒットしました。タイトルにある“アンコ”は、椿の種類ではなく、“お姉さん”が姉っこ、姉こ……と訛った島の言葉のようです。

 「雪椿」は、“ラスボス”こと小林幸子が1987年に発表した43枚目のシングル。シングルチャート100位以内に通算104週間ランクインするロングセラーとなり、自身が出場した『NHK紅白歌合戦』では、大トリを含む、3度歌唱しています。なお、雪椿は、小林の出身地・新潟県の木に制定されています。

 いくつか調べていくと、椿が冬から春にかけて下向きに花が咲くというしとやかなイメージからか、特に演歌・歌謡曲界に“椿ソング”が多く見られました。もちろん、演歌・歌謡曲界だけでなく、柴田淳(6thアルバム『親愛なる君へ』収録)、FLOW(4thアルバム『アイル』収録)、LACCO TOWER(1stアルバム『ハネビラ』収録)らがそのままズバリ「椿」という曲を、THE BOOMが「つばき」(5thアルバム『FACELESS MAN』収録)、武藤彩未が「tsubaki」(ミニ・アルバム『MIRRORS』収録)と、それぞれ椿ソングを歌っています。

 女優や歌手として活躍している薬師丸ひろ子は、松本隆がすべて花に関する歌詞を手掛けたアルバム『花図鑑』で「寒椿、咲いた」という曲を歌い、一青窈は“千本桜”ならぬ「千本椿」をアルバム『私重奏』にて発表。同曲は北陸新幹線開通・石川テレビ開局45周年記念キャンペーン「メイド イン イシカワ」テーマ・ソングにも起用されました。

 椿ソングは、椿のイメージからか“姫”や“恋”に結びつく曲名も多く、Cocco「椿姫」(9thアルバム『アダンバレエ』収録)、中森明菜「椿姫 ジュリアーナ」(12thシングル「SAND BEIGE -砂漠へ-」カップリング)、ALI PROJECT「まだら恋椿外道」(16thアルバム『A級戒厳令』収録)などがあります。最近では、2022年12月にアイドル・グループのCROWN POPがリリースした2ndアルバム『LIVE』(写真)に「恋椿」という曲があります。

 ボーカロイド・シーンも御多分に漏れず、デッドボールP loves 初音ミク「椿の花」やkous feat.初音ミク「椿姫」というように、椿ソングが存在します。これ以外にもさまざまに椿ソングがありますので、たとえば歩く途中で椿を見ながら、お気に入りの椿ソングを聴いてみるのもいいかもしれません。

 ここまでいくつか椿ソングを挙げてきましたが、“椿”をイメージする曲として広く親しまれているのは、曲名に“椿”は入っていないものの、蒼井優鈴木京香竹内結子仲間由紀恵広末涼子堀北真希という豪華女優陣が出演した資生堂「TSUBAKI」のCMソングとして起用され、「Welcome ようこそ日本へ〜」のフレーズが耳を惹いたSMAPDear WOMAN」なのかもしれません。同曲は2006年にSMAPの39thシングルとしてリリースされ、オリコン2006年度年間11位を記録。17thアルバム『Pop Up! SMAP』やベスト・アルバム『SMAP 25 YEARS』にも収録されています。
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