また、同曲の70年代ポップスやファンク調のサウンドも、ルーツ・ミュージックを現代に再解釈するジョン・バティステならでは。同じくルーツ・ミュージックを現代に再現した楽曲として、「I NEED YOU」も挙げられますが、この曲のMVでもバティステは心躍るダンス・パフォーマンスを披露しています。
2021年1月にアルバム『ウィー・アー』から先行配信され、日本でも各地のFM局でパワープレイされるなどヒットした「I NEED YOU」は、20世紀初頭に黒人ミュージシャンに愛されたサウンドに、現代的なプロダクションとヒップ・ホップのストーリーテリングが融合したナンバー。MVは、美術館を舞台にしたストーリー仕立てで、訪れたバティステが、展示写真の前に立つカーリーヘアがチャーミングな女性と出会うところからスタート。イカした白黒写真について女性と言葉を交わし、ワクワクしてきたバティステが躍り出すと、白黒写真の中のジャズ・バンドで踊る人々も命が吹き込まれたように躍動し、写真から現実世界に飛び出してきます。ついには、古き良き時代の男女、女性をも巻き込み、1920〜40年代の米ハーレムでのスイング・ダンスにオマージュを捧げたダンスを盛大に披露。楽曲同様、古き良き時代と現代がシームレスとなるファンタスティックな作品です。