今年は2月4日に開催された、NFL（National Football League）の優勝決定戦、スーパーボウル。そのハーフタイムショウには有名アーティストの出演が恒例になっており、ご存知の通り、今年はプリンスがパフォーマンスを行ないました。そしてその中で、確かに彼はカヴァーによるメドレーを披露しています。「ベイビー・アイム・ア・スター」から流れ、「パープル・レイン」の前に当たる部分ですが、そこで演奏された曲は順に、クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル（C.C.R.）の「プラウド・メアリー」、ボブ・ディランの「見張塔からずっと（All Along the Watchtower）」、そしてフー・ファイターズの「ベスト・オブ・ユー」です（各曲収録作は下記参照）。

　中でも話題になっているのは「ベスト・オブ・ユー」。かつてフー・ファイターズはシングル「Have It All」のカップリングでプリンスの「ダーリン・ニッキー」（写真の『パープル・レイン』収録）をカヴァーしており、それに対して殿下はあまり良いコメントを残していませんでした。また、明らかに彼の嗜好とも異なるため、今回の選曲に関してイロイロと憶測が生まれているようです。

　ちなみに、「プラウド・メアリー」はC.C.R.よりもアイク＆ティナ・ターナーのヴァージョンにより近く、「見張塔から〜」もブルージィに演奏されているため、ジミ・ヘンドリックスのヴァージョンを下敷きにしていると思われます。いずれも名演ですので、興味の湧いた方はぜひチェックを。

＜カヴァー曲収録作品＞
「プラウド・メアリー」
●クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル『バイヨー・カントリー』
●アイク＆ティナ・ターナー『ゲット・バック』

「見張塔からずっと（All Along the Watchtower）」
●ボブ・ディラン『ジョン・ウェズリー・ハーディング』
●ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス『エレクトリック・レディランド』

「ベスト・オブ・ユー」
●フー・ファイターズ『イン・ユア・オナー』