3月30日にDVD&Blu-rayがリリースされた電気グルーヴ初のドキュメンタリー映画『DENKI GROOVE THE MOVIE?〜石野卓球とピエール瀧〜』。この映画に基づく音楽集『DENKI GROOVE THE MOVIE?-THE MUSIC SELECTION-』に収録されている「N.O. 2016」の間奏部分でサンプリングされている、ソウルフルかつグルーヴィなシャウト“Yeah! Woo!”。大ネタともいえるこのサンプリングは、JB'Sの紅一点、リン・コリンズ(Lyn Collins)が1972年に発表した「Think(About it)」のワン・フレーズです。“Yeah!Woo!”とシャウトしているのは、同曲を作曲・プロデュースした“ミスター・ダイナマイト”ことジェイムス・ブラウン(James Brown)と、その盟友ボビー・バード(Bobby Byrd)。「Think(About it)」はリン・コリンズのアルバム『シンク』(写真)に収録されています。
“Yeah! Woo!”をサンプリングした曲で最初にヒットを記録したとされているのは、シャウトをループさせた1988年発表のヒップホップ・ユニット、ロブ・ベース&DJイージー・ロック(Rob Base and DJ E-Z Rock)による「It Takes Two」。この曲は2012年にリリースされたコンピレーション・アルバム『プロファイル: ラップ・アンソロジー』に収録されています。90年代に入るとマドンナ(Madonna)が1992年にリリースしたアルバム『エロティカ』に収録の「BYE BYE BABY」でサンプリング。2003年にはブレイクコアのKid606が『キル・サウンド・ビフォー・サウンド・キルズ・ユー』収録の「THE ILLNESS」で回転数を早めて使用しています。2015年にもZEN-LA-ROCKが韓国のラッパーKIRINと組んでリリースしたEP『THE FUNKLUV』、またフィジカル・リリースはありませんがチャンス・ザ・ラッパー(Chance The Rapper)の「Family Matters」などでもサンプリングされています。