アクション映画やSF映画で見かける“SFX”と“VFX”。どちらも映画技法についての用語で混同しやすい2つですが、“SFX”は“特殊効果”、“VFX”は“視覚効果”と日本語に訳されます。
“SFX”は特撮映画などで見かける、ミニチュアや特殊メイク、ストップモーション・アニメーションなどの撮影現場で施される撮影技法を指します。“特殊効果”を用いた演出を担当するスタッフは特撮監督と呼ばれ、中でも“特殊効果の巨人”と呼ばれる、
レイ・ハリーハウゼンは
『シンドバッド 黄金の航海』(1973)をはじめとしたストップモーション・アニメーションを駆使した特撮映画を多数発表しています。また
『ゾンビ』(1978)の特殊メイクを手がけた特殊メイクアップ・アーティスト / 俳優の
トム・サヴィーニも“特殊効果”を代表するアーティストです。
一方、“VFX”は撮影後に施される映像技法で、現代のアクション映画やSF映画では必ずといっていいほど使用される、CGや合成を用いて映像を加工することを指します。例えば
『マトリックス』(1999)は、これまで見ることができなかった拳銃の弾道を、CGで可視化した作品で“VFX”効果の可能性を見せつけた一作です。
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