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「キタノ記念日」に“たけし”ソングを聴くのはいかが

ビートたけし   2023/02/10掲載
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ビートたけしの歌でオススメの曲を教えてください。
 2月10日は、ビートたけし北野武)とビートきよしの漫才コンビ“ツービート”のコンビ名の語呂合わせ“ツー(2)ビート(10)”から、かつてビートたけしが所属していた事務所のオフィス北野(現・TAP)が「キタノ記念日」に制定。ビートたけし、北野武、マス北野などさまざまな名義で芸人、タレント、映画監督、俳優など幅広く活躍しており、中でもバラエティや監督、役者としてクローズアップされることが多いですが、ここでは音楽活動についていくつか紹介します。

 1980年にツービートとして初のシングル「不滅のペインティング・ブルース」、同年に「ホールズ・ポールズ」とシングル2枚を経て、翌81年にツービート名義ながら、ビートたけしとしての本格的な歌手デビュー曲となる「俺は絶対テクニシャン」を発表。同年にビートたけし名義としての初シングル「いたいけな夏」は、加瀬邦彦(ザ・ワイルドワンズ)が作曲した湘南サウンドで注目されました。

 当時は人気バラエティ番組『オレたちひょうきん族』内のコーナー「ひょうきんベストテン」で披露した楽曲をはじめ、企画ソングも多く、畑中葉子との「丸の内ストーリー」や、明石家さんまとキャラクターを演じたアミダばばあ&タケちゃんマン名義「アミダばばあの唄」、ビートたけし&たけし軍団名義による自身主演の同名映画の主題歌「哀しい気分でジョーク」、バラエティ番組『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』で共演した俳優・松方弘樹とのTAKESHI&HIROKI名義「I'll be back again...いつかは」などを発表しました。

 シングル・セールスのトップ3は、1位が3万4,000枚を売り上げたビートたけし with たけし軍団 COUNT DOWN名義の「BOY〜If I'm 17」、2位がコーセー化粧品 '82秋のイメージ・ソングとしてCMソングにも起用され、3万枚を売り上げた「OK!マリアンヌ」、3位が川島なお美増田惠子作品などを手掛けた島エリナ・田中真美のコンビによる「ポツンと一人きり」となっています。

 また、著名なアーティストが楽曲を手掛けることも少なくなく、「OK!マリアンヌ」に続く3rdシングル「TAKESHIの、たかを くくろうか」は、谷川俊太郎が作詞、坂本龍一が作曲を担当。「アミダばばあの唄」は桑田佳祐が、同曲と同じく明石家さんまとのキャラクターによるタケちゃんマン&ナンデスカマン名義「ビックリ箱のうた」は松山千春が、「BIGな気分で唄わせろ」「抱いた腰がチャッチャッチャッ」では大沢誉志幸が、「嘲笑」では玉置浩二が、それぞれ楽曲を提供するなど、ビートたけしの人脈ならではの豪華な作家陣が顔を揃えています。

 オリジナル・アルバムは1988年の6thアルバム『豪華絢爛』以来、ベスト盤も2015年の『ゴールデン☆ベスト ビートたけし シングルA面コレクション』(写真)以降はリリースが途絶えていますが、1986年リリースの4thアルバム『浅草キッド』のタイトル曲「浅草キッド」は、福山雅治竹原ピストル島津亜矢らのほか、又吉直樹の芥川賞受賞作品を原作とした2017年の映画『火花』の主題歌として、菅田将暉×桐谷健太が歌唱するなど、多くのアーティストがカヴァー。菅田将暉×桐谷健太の「浅草キッド」は菅田の1stアルバム『PLAY』に収録されています。また、ビートたけし自身も、2019年末の『NHK紅白歌合戦』に特別企画で初出場した際に「浅草キッド」を歌唱し、話題となりました。

 そのほか、深夜バラエティ番組の企画から誕生した、ウルフルズトータス松本ユースケ・サンタマリアとのぢ・大黒堂でシングルをリリースしたり、ドラマ『東京エレベーターガール』のエンディング主題歌として主演の宮沢りえが歌う「心から好き」にKikuji名義で作詞を手掛けたりと、音楽においてもその才能を発揮していたことがわかります。

 「キタノ記念日」にビートたけしの音楽ワークスに触れてみるのはいかがでしょうか。
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