ボカロPのコヤマヒデカズ≒ナノウ率いる3ピース・ロック・バンド、
CIVILIANが、5月24日(水)に発売する3rdアルバム『Never Open Door For Strangers』より「イエスタデイワンスモア」のミュージック・ビデオを5月21日にYouTubeに公開しています。
「イエスタデイワンスモア」は、取り戻せない過去への葛藤を歌ったナンバー。MVは先日公開された「déclassé」に続き、CGを使用せず“ダイナミックプロジェクションマッピング”という技術を用いた映像美あふれる物語仕立ての作品となっています。舞台は、暗く荒廃したムードの工場。物語は、空から一体のマネキンが落ちてくるシュールな場面から幕開け。工場にいる人々は最初遠巻きにマネキンを見ていますが、やがて腕や胴体など、各人がそれぞれのパーツを抱え彷徨い始めます。このマネキンは、“過去の記憶”を象徴しており、マネキンに投影された自分と向きあうこととなった4人の男女が物語の軸となります。
4人のうち1人、ロックスター役として出演するコヤマヒデカズはマネキンの“腕”からロックスターのマネキンを生み出し、そのマネキンがギターを持って歌う姿を見つめ放心状態に。マネキンの顔を愛おしげに撫でている女性は、若い頃の自分のように美しい顔立ちのマネキンを見て歓喜しますが、やがて骸骨となり朽ちていくマネキンに絶望。もう1人の女性、ボロボロの制服を着た女子学生と対となるマネキンは、真新しい制服に身を包んでいるものの、見つめているうちに唇や頬の傷から血が滴り落ちてきて、女子学生は泣き崩れてしまいます。最後に登場する男性のマネキンの手には血に塗れた包丁が握られており、男性は苦悩し半狂乱に……。マネキンに投影された輝かしい瞬間や老いていく姿、思い出したくないトラウマなどを目にし、自己と向き合っていく登場人物たちの表現も見どころのMVとなっています。
この登場人物を熱演する、コヤマヒデカズ以外の3人を調べてみました。“老い”と向き合うことになった女性は、サムライプロモーション所属の女優、川本亜貴代。数々の映画、CM、ドラマに出演しており、2018年にはドラマ『
拝み屋怪談』や映画『
検察側の罪人』に出演しています。血を流すマネキンを見て泣き崩れる女性を演じたのは女優 / モデルの
伊吹捺未。ファッションカタログからTV、CM、ドラマにと活躍しており、2018年には映画『
21世紀の女の子』、『トーキョーカプセル』に出演したほか、2019年にも映画『
L・DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』に出演しています。過去の罪に発狂する男性を迫真の演技でみせた男性は、川本と同じ事務所する俳優の
片岸佑太です。映画『
ラーゲリより愛を込めて』『
スマホを落としただけなのに-囚われの殺人鬼-』に出演するほか、舞台でも活躍しています。
また、川本亜貴代演ずる女性のマネキンは、最後川本に代わり、若く美しい姿で歩き出しますが、この命が吹き込まれた女性のマネキンを演じているのは女優 / モデルの新関碧。絶望する4人を上から見下ろすハーフの男性は、南アフリカと日本にルーツを持つ俳優 / ダンサーのKazuma Glen Motomuraで、前作「déclassé」MVにもコレオグラファーと兼任して出演しています。
なお、本MVには、コヤマヒデカズ以外のメンバーもカメオ出演しています。
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