Hi-Fi CAMPが選ぶ、MY BEST
“好きな漫画”BEST 5 by KIM(vo)
毎回、Hi-Fi CAMPメンバーがそれぞれ気になるテーマで“MY BEST”をご紹介!
今回は、ヴォーカルのKIMによる『好きな漫画』BEST5です。
第5位『寄生獣 / 岩明 均』
今回のBEST5の内容は、今現在読んでいるというものではなくて、俺の人生の中で深いなと思う、好きなものを選別させていただいたんですけど。
『寄生獣』は着眼点が素晴らしい。画がグロいんですけど。宇宙人が急に隕石のように降り注いできて、人に寄生するんですよ。人間に対して、ランダムに。それで、人間の体を乗っ取って捕食するという。
立場的には人間の方が不利なんですけども……。それで主人公を乗っ取って捕食しようと思ったんですけど、うまくいかなかったんですね、精神的な融合が。
それで、右腕しか乗っ取れなくて。でも、宿主を殺すと自分も死んじゃうから生かしとこうという。そのあとは寄生したものが知能レベルが高いから、人間のことを理解しようとするんですけど。
人間って面白いなと気付くんです。深い憎悪とか愛とか。それで、もっと知りたいから他の捕食する寄生獣と戦うことになって。ゆくゆくは人間のことが好きになったと……。すごくディープな作品です。
第4位『capeta カペタ / 曽田正人』
レーサーの漫画です。レーサーになることを夢見る男の子の話なんですけど。この人の作品は全部好きなんですけど、全体を通して熱いんですよ。スポ魂が大好きな人はハマると思います。
スポ魂なので、セリフの描写が少ないんです、“抜いたぜ”みたいな。そういうのって描き方が上手じゃないと読めないと思うんですよね。
だけど表現は成り立ってますし、ストーリーも面白いですし、ぐいぐい引き込まれていくという。だから、新刊出るたびに買うんですけど、読み終わるのが早いですよね、もう終わっちゃったって(笑)。
でも、こういうハラハラする漫画は好きです。この曽田さんの他の作品は、『め組の大吾』も読みましたし、『シャカリキ!』とか『昴 -スバル-』とか、全部熱いですよね。
第3位『SLAM DUNK / 井上雄彦』
これは名作です。これも熱いんですよね。“自分も頑張ろう”という気持ちにさせてくれる作品です。小学校〜中学校くらいの頃に読んでいた漫画なので、本当に一週間、これを楽しみに生きていたと言っても過言ではないほどのめりこんでました。
これもセリフ少ないけど、毎週読んでいて手に汗握ってしまう、熱を伝えてくれる作品です。主人公の、何をやっても駄目な、喧嘩ばっかりしている桜木花道が、“好きなものなら頑張れる”という……、よくありがちな男の子の心が描かれているんじゃないかと。感情移入しちゃいますね。
好きなシーンは“基礎が嫌だ”って言って、すぐに練習を投げ出すじゃないですか。だけど、シュート練習は楽しくて誰も見てないところで2万本も朝に練習していたりとか、そういう堪え性がないくせに、ピュアな部分をちゃんと持っているという主人公に心打たれました。
第2位『ドラゴンボール / 鳥山 明』
永遠の名作ですよね。『SLAM DUNK』は“一週間、これを楽しみに生きていた”って言いましたけど、『ドラゴンボール』の場合は、“人生をこのために生きている”みたいな(笑)。それくらい大好きです。
これは最初の出会いは小学4年生くらいでした。連載されていた『ジャンプ』の方を知らなかったから、周りに比べると時期は遅い方ですね。TV、アニメで初めて知って、面白いなって引き込まれて。
『ジャンプ』を買い始めたのは『ドラゴンボール』がきっかけでしたね。すごいですよね、この作品の惹きつける力は。コミックというものを初めて買ったのも『ドラゴンボール』だったから、僕が漫画を好きにしてくれたきっかけですよね。
やっぱり、線が細かくて画が抜群にうまいというのと、男の子の心をくすぐる要素がたくさんありますよね。あとは変身ですよね(笑)。それに加えて、負けるたびに、ダメージを負うたびに強くなるというとんでもない設定がいいですよね。少年の夢が詰まっているんじゃないかと。
第1位『ONE PIECE / 尾田栄一郎』
これも『ドラゴンボール』と悩んだんですけど、やっぱり、今は断然こっちの方が自分の中で熱い。
でも、勘違いしてほしくないんですけど、作者の尾田栄一郎さんも『ドラゴンボール』の大ファンだと公言されているので、『ドラゴンボール』がなければ『ONE PIECE』は生まれてないと、そこは大事ですよね。
『ONE PIECE』は現在進行形の漫画ですからやはり1位かと。最近休載されていたんですけど、新章が始まるにあたって、原作も2年後から始まるんですよ、主人公たちが2年間の修行を経て。1ヵ月休んだじゃないですか、それで、表紙を見たら主人公の風貌が変わってたんですよ。
ちょっと傷を負って髪が伸びてるような。で、小学生の頃以来ですよ、ページを開くたびにドキドキが止まらない感じは。続きを見たいんだけど、(もったいなくて)まだ見たくないみたいな。変な葛藤があって。ページを進めていくと“今週分が終わっちゃう”と思って(笑)、本当にジレンマですよね。
そういう気持ちに今でもさせてくれるというのは、僕もミュージシャンとして、アルバムとかシングルをこういう気持ちで開けてもらいたくなりましたし、本当に勉強をさせられているなと。すごい作品です。