Miss Monday連載 Love & The Light(w/a white lie) SPECIAL - Chapter 5 特別対談Vol.3 Miss Monday×マボロシ〈最終回〉
掲載日:2009年4月9日
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 Miss Mondayと豪華なゲストとの“特別対談”、トリを務める3組目のゲストは、3月にアルバム『マボロシのシ』をリリースしたマボロシ(坂間大介&竹内朋康)! Miss Mondayの最新作『Love & The Light(w/a white lie)』では収録曲の「優柔不断」で共演。本作は、歌詞では女性の強さが表現され、サウンドはマボロシ風味あふれるロック・ナンバーだ。また、Miss Mondayの『私がターニング・ポイントに聴いた曲』の3曲目を紹介!


「マボロシ印のはっちゃけたサウンドを……とお願いするつもりが、
私をぶっ壊してくださいって言っちゃって(笑)」(Miss Monday)




MM 「Dさんには以前、〈トレジャーハンター feat. Mummy-D〉(2003年)でプロデュースとラップをしていただいて。あの節はお世話になりました」
坂間 「あのとき覚えてるのは、俺がスタジオに入ったらマンちゃんのラップが完璧でさ。そしたらカラオケボックスで練習してきたっていうから(笑)、すげえなー!と思って」
MM 「今は自宅でパソコンでできるようになったけど、前は声をいっぱい出せるのはどこだ? って、カラオケボックスに頻繁に行ってたんですよ(笑)」
坂間 「その取り組む姿勢が偉いと思ったね。ちゃらんぽらんなヤツばっかりだからさ、周りは(笑)」
MM 「でも緊張してたんでしょうね。確かトイレ行くときも“Dさん、トイレ行ってきていいでしょうか?”みたいなこと訊いてた気がする(笑)」
坂間 「アハハ、おかしいんだよ、マンちゃんは。軽く、“大丈夫ですか?”っていうところがあるから。こんな真面目な人が若いときによく夜遊びなんてしてたもんだよね。そこだけ、ちょっと不思議(笑)」

――今回の「優柔不断」はどのように作っていったんですか?


MM 「いわゆるマボロシ印の、はっちゃけた感じのサウンドでやってもらいたいなって思って。で、それをお願いしに行ったんですが……」
坂間&竹内 「が?(笑)」
MM 「ぶっ飛んだサウンドを作ってもらいたいっていうのを、何を言い間違えたのか“私をぶっ壊してください”って言っちゃって(笑)。2人もキョトンとしちゃって、そのあとゲラゲラ笑われてっていう」
坂間 「最初、その“ぶっ壊してください”がよくわからず、こっちもトンチンカンなトラックを作ってたりしてて(笑)。あとからマボロシの〈SLOW DOWN!〉みたいなヤツって聞いて、“なるほどね”ってできたんだよね」

「歌詞のテーマは“ちょいワル、マンデー”で」(坂間)




竹内 「カラッとしたロックンロールだよね。且つポップにっていう。マボロシの王道のロック路線と、ちょっとネリー・ファータドみたいなのを匂わせるポップな感じ。そういうイメージで作ってたから」
坂間 「あと、歌詞のテーマは“ちょいワル、マンデー”で」
MM 「強いマンデー、強い女、みたいな。たくましい女性を煮え切らない男性を責めるような感じで表現してみようって。で、Dさんに優柔不断役になっていただきました(笑)」
坂間 「まあでも、ほら、俺もどっちかというと優柔不断だから(笑)」
竹内 「そんなことないよ。決めたら早いじゃん。あ、でもなー、酒があるとないじゃ違うか(笑)」
坂間 「何の話してんだよ!(笑)」
MM 「アハハハハ!(爆笑)」
坂間 「ナンパとかの話じゃないっつうの(笑)。ただ、昔から俺は女の子とコラボをやるとき、言いくるめられてる男を演じるのは結構好きなの。で、実際の女の子の付き合いの中でも、怒られながら毎日を過ごすのが好きなの(笑)」
竹内 「(笑)そうだったんだ?」
坂間 「本気で雰囲気悪く怒られるのはイヤだよ。そうじゃなくて“まーた、そんなところに靴下脱いで!”とか、そんなことを言われながら“エヘへー”ってしてんのが好きっていう(笑)。だから、こういうのは書きやすいんだ」
MM 「ラップで言うと、私はテンポ感の取り方に気を付けましたね」
坂間 「これってラッパーが一番困るBPMなんだよね。テンポに合わせて乗せると早口すぎてコミカルになっちゃうし、リズムを遅く取ると間が持たないっていう魔のBPMで(笑)。早くしたり、部分的に遅くしたりみたいなことが必要になる」
竹内 「音作りに関しては、トラックに華があるようにっていうのを念頭に置いてたね」
MM 「具体的には?」
竹内 「いや、気持ちの問題(笑)」
坂間 「こんなときに精神論出してくんなよ(笑)」
竹内 「いや、でも、本当にそういうことだから。心構えで音ってホント変わるんだよ。音は気持ちの問題なの!」
坂間 「ところで、最近、マンちゃんのライヴに2回くらい助太刀に行ったんだけど、マンちゃん、歌うまくなったよね。ラップももちろんなんだけど、歌がすごく安定したなと思った」
MM 「ありがとうございます。反対に私は、2人を見てると、真面目に遊んでる、真面目にふざけてるっていうところがあって。そういう自由度の高い感じっていうのが、今回のアルバムで私の音楽的自由度が広がったひとつのきっかけになったなって思ってるんですよ」




――今回の曲は強い女がテーマということでしたが、最後に、女性のたくましさってどんなところにあると思いますか?


竹内 「妊娠してる女性を見ると、女の人って強いなって思うときがありますね」
坂間 「俺もそれ、前に見た。子ども2人と両手を繋いで、もうひとりの赤ちゃんは抱えておっぱいあげながら歩いてるお母さんがいて。強ぇーと思ったね(笑)」
MM 「昔ね、なんで男と女で体力に違いがあるのかっていうと、女の人は精神的にタフだし、強いし、言葉で相手を責めることができるから、神様が体力を備えなかったっていう話を聞いたことがあって」
坂間 「かもね。あとは、マボロシの曲でも書いてるんだけど、女性って恋愛が終わったときに過去なんかゼンッゼン関係ないって感じで次に行くでしょ?」
MM 「行きますねー、見限るっていうか」
坂間 「アレは前向きというか、たくましいよね(苦笑)」
竹内 「クロスフェーダーがコン、コン!って感じだもんね(笑)」
坂間 「そう。切り替えが早いんだ、女は。もうぶっ込みくらいだから。男はたまにマッシュアップしちゃったり(笑)、後ろばっか見てるからさ」
取材・文/猪又 孝
撮影/高木あつ子


Column
「私がターニングポイントに聴いた曲」〜Vol.3

I TRY/Macy Gray



私は心のどこかで和田アキ子さんのスタイルに憧れているところがあって、和田アキ子さんのようにずっと歌と向かい合っていきたい、歳をとっても歌い続けたいと思っています。で、なぜかMacy GrayのライヴをLAでみたときに、彼女にも似たバイブスを感じたんです。彼女は歌うことがすごく楽しそうなの。しかも、ソウルフルで、ブルースの匂いもしました。私はそんなスタイルに憧れていながら、自分のスタイルはレゲエとHIPHOPという枠の中で活動していたので、彼女の音楽に生で触れて“よし私も歌うぞ!”って本格的に思うようになりました。
(Miss Monday)
※ New Album
  『Love & The Light(w/a white lie)』
  2009.4.8 Release
 
※ 公式ホームページ https://www.missmonday.com/
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