――すごい曲ができましたね。
Miss Monday(以下、同) 「はい、おかげさまさまで。やりました!って達成感でいっぱいですね」
――参加ゲストには、どんなイメージから声をかけたんでしょう?
「最初に漠然とあったのは、サウンドがアコースティックなヒップホップなので、そういう音に合う人がいいなというイメージでした。それぞれに理由はあったんですけれど、まず
Salyuちゃんに声をかけたのは、女性のシンガーに参加してもらいたいと思っていて。それで、以前にライヴで共演したときのSalyuちゃんの声のパワーが忘れられなかったんですよね。彼女は神がかった声を持っていると思うんです。男性2人はシンガーとヴァースを担当してくれる人がいいなって思って。それでまず
SHOCK EYE君が思い浮かんだんです。彼の書く歌詞がすごく好きで。すごく身近なんですよね。隣のお兄ちゃんが思いの丈をぶつけたような感じで、それでも情景描写がしっかりしていて」
――キヨサクさんはどうでしょう?
「私が和歌山でライヴをしているときに、泊まってるホテルのロビーで偶然キヨサク君に会ったんです。そのホテルの地下のライヴ・ハウスでライヴをしてたのが
MONGOL800で。そこで運命を感じてしまったんですよね。以前もライヴで会ったり、挨拶を交わすくらいの関係はあったんですけれど、昔からキヨサク君の声は耳元で子守唄を歌ってるかのような、人を癒す力を持ってると思っていて。それで改めてお願いしたんです。3人とも本当に忙しい人たちなんですけど、皆さんすごく協力的でした。スタッフの人もスケジュールを上手く調整してくれて、レコーディングも4人で集まってできましたし」
――歌詞のテーマはどんな風にできていったんでしょうか?
「歌詞の内容は、前と同様にシンプルでわかりやすいものがいいだろうと思ったんです。今回の曲のテーマは“苦悩や思い悩んでいることも含めて、人生の充実なんだ”ということで。そのきっかけになったのは、<The Light>のKjのパートでの“右往左往して幾度かの苦悩などしていくのだろう? これを充実と呼ぶんだ”というフレーズですね。和歌の作り方に“本歌取り”というのがあるんですけれど、元の曲の一節を使うというのがヒップホップのサンプリングに近いなと思っていて。そういう作り方ですね。人生における苦悩も充実って呼べるようになりたい、そうしたら生きていることが楽しくなれるんだろうなって思って。そこから <Life is beautiful>のテーマを決めていきました」
――4人でのレコーディングはどんな感じでした?
「皆さん経験も積んでるし、お互い尊敬しあっているんですよね。だから、“歌詞のフレーズをこう変えたほうがいいんじゃない?”って誰かが言うと、他の誰かが“そうだよね、変えてみようかな”って歌ったり。いろんなやりとりをしながら作っていきました」
――だんだんチームワークが生まれていったんですね。
「そうですね。チームワークが本当にいい形で出た作品だと思いました。本当に、音楽をやってて楽しいなって思える瞬間だったんです。そういう風に感じることができたのは“The Light”を作ったおかげですね。あの曲は、アスリートのような感覚で作ってたんですよ。皆さんが高いスキルを持っていて、そのスキルを出しあって切磋琢磨していく。よりいいものを出すぞっていう質のいい緊張感のもとでやれた。自分も実力以上のものを引き出せてもらえたと思うんです。そこを経験させてもらったから、すごくチームワークのいい状態でレコーディングができたと思います」
取材・文/柴 那典(2010年5月)